世界を熱狂させたメタル界の伝説たちにも、忘れられない青春があった
9月25日(金)よりシネマート新宿、池袋シネマ・ロサ、シネマリスほか全国順次公開
劇場情報
ムビチケ
マーダー・イン・ザ・フロント・ロウ
【2019年|アメリカ|92分|1.90:1】
デス・バイ・メタル
【2016年|カナダ|107分|フルHD】
緊急公開決定!
激烈なスピード!暗黒の咆哮!音楽だけがすべてだったあの瞬間!スラッシュ!デス!ヘヴィ・メタル異形の進化を追う2大作が、奇跡の同時公開!!

NEWS

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TRAILER

bg
ムステインもクリフもいた あの短い期間にー	まだ何者でもなかった若者たちが、ヘヴィ・メタルの世界地図を塗り替えた。今振り返る、最速の群像劇。

日本でも絶大な知名度を誇るMETALLICA、MEGADETH、SLAYER、ANTHRAXのスラッシュ・メタル四天王(BIG4)に加え、シーン最重要バンドであるEXODUSのほかTESTAMENT、POSSESSED、DEATH ANGELなど抜かりのない豪華出演陣。今や全員が音楽界の殿堂入りレベルの大御所だが、そんな彼らにもまだ何者でもなかった時代があった……。

舞台は1980年代初頭、アメリカ・サンフランシスコ。まだ誰にも知られていなかった労働者階級の少年たちが、海の向こうイギリスから「テープ・トレード」を通じて届いた新しい音楽のうねりに心を撃ち抜かれた。「もっと速く、もっと激しく」。彼らはその衝動のままにギターをかき鳴らし、仲間たちと夜な夜な集まっては、まだ見ぬ音楽の可能性を追いかけた。華やかさとは無縁の、ニキビ面の不器用な少年たちの、剥き出しの情熱の日々。そしてそれまでまったく存在しなかった新たな音楽、スラッシュ・メタルが誕生した。『マーダー・イン・ザ・フロント・ロウ〜俺たちのベイエリア・スラッシュ物語〜』は、今や世界的大スターとなった面々が、当時を懐かしむように、屈託のない笑顔で「若気の至り」を語り尽くす。カメラが捉えるのは、彼らの飾らない素顔。狭すぎるライブハウスに機材が入りきらなかった珍事、長期ツアーで空き家になったライバル・バンドの家に住み着いていた話、ホームシックの寂しさを紛らわすために送りあった絵ハガキ。ルックス重視の派手なメイクと衣装でL.A.から意気揚々とベイエリアに乗り込んできたある大物バンドが、「なんだそれは」と一喝され、慌てて着替えた逸話などなど。今では世界を震え上がらせる存在となった彼らも、当時は純粋に音楽に明け暮れる少年たち。世の中を席巻していたハードコア・パンクの猪突猛進性とイギリスから届いたNWOBHM(ニューウェイヴ・オブ・ブリティッシュ・ヘヴィ・メタル)の革新性に殺られ、スラッシュ・メタルというまったく新たな音楽を生み出した、ライバルでありながら固い絆で結ばれていた彼らだけが知る秘密の物語。セックス、ドラッグ、ロックンロールなL.A.メタルとは対極の「オタクでマニアなニキビ面の青春時代」が次々と明かされていく。恐ろしい歌詞を最も過激な方法で表現していた猛者たちに弾ける笑顔の衝撃。これは恐怖と不安と興奮を世に与えた伝説のメタル人間たちの物語であり、夢を追いかけた若者たちの青春群像劇でもあるのだ。

BAND

METALLICA
METALLICA

アルバム総売上が1億枚を超えるベイエリア・スラッシュ・シーンの出世頭にして、最も成功したヘヴィ・メタル・バンドのひとつ。写真は82年頃、クリフ・バートン(b/左端)とデイヴ・ムステイン(g/右端)在籍時、メタリカ・マンションで撮影された1枚。

MEGADETH
MEGADETH

METALLICAをクビになったムステイン(vo, g)を中心に結成。パンク的衝動とスピードを武器に、テクニカルで知的な一面も見せ、BIG4(スラッシュ四天王)の一角に数えられる。初期にはSLAYERのケリー・キング(g)がサポートを務めていた。写真は84年頃ルーシーズ・インで撮影されたもの。

SLAYER
SLAYER

激烈スピードと悪魔的イメージを全面に押し出していたSLAYERも“BIG4”の一角だ。当初ラバー素材の衣装に五寸釘リストバンド、アイラインを引きメイクまでしていた彼らだが、EXODUSと対バンした際に“化粧を落とせ”とツッコまれ、写真のようなシンプルなベイエリア・スタイルに。

ANTHRAX
ANTHRAX

1981年ニューヨークで結成。ベイエリア・スラッシュではないが、キャッチーなメロとスピードを併せ持ち、エンタメ性に溢れた彼らも“BIG4”として君臨したバンドだ。チャーリー・べナンテ(d)は“同じ音楽性のバンドがおらず、ベイエリアがまぶしかった”と当時を回顧している。

EXODUS
EXODUS

ベイエリア・クランチと呼ばれるザクザクしたリフが信条の、シーンを代表するバンド。後にメタリカに加入することになるカーク・ハメット(g)が在籍していたり、他界したSLAYERのジェフ・ハンネマン(g)の代わりにゲイリー・ホルト(g)が加入したりとシーンの信頼も厚い、裏ボス的存在。

RUTHIE'S INN
ルーシーズ・イン
RUTHIE'S INN RUTHIE'S INN RUTHIE'S INN

足跡が残るぐらい顔を踏まれるライブハウス…と言ってもピンとこないが、これを見てほしい。まさにベイエリアの伝説のハコだ。写真のジャンプ男はトビー・レイジと言い、常連の中でも最もイカれた男として有名だった。ちなみに今は一部が教会、一部が空きテナントになっている。

●出演:デイヴ・ムステイン(メガデス)、カーク・ハメット(メタリカ)、ジェイムズ・ヘットフィールド(メタリカ)、ラーズ・ウルリッヒ(メタリカ)、ゲイリー・ホルト(エクソダス)、トム・アラヤ(スレイヤー)、チャーリー・べナンテ(アンスラックス)、アレックス・スコルニック(テスタメント)、ラリー・ラロンデ(ポゼスト)
●監督・脚本・製作総指揮:アダム・デュビン ●製作:ジャック・ギュリック、レイチェル・ベンルール・デュビン ●脚本:ブライアン・ルー、ハラルド・オイモエン、ポール・ラックマン

2019年|アメリカ|92分|カラー|1.90:1|5.1ch|原題:MURDER IN THE FRONT ROW:THE SAN FRANCISCO BAY AREA THRASH METAL STORY|字幕翻訳:橋本裕充│配給:キングレコード 
©2019 Bonded By Blood, LLC All Rights Reserved.

COMMENT

荒金良介
(音楽ライター)

ベイエリア・スラッシュ・シーンを形成した当事者たちの発言がめっぽう面白く、出演者全員がイキイキとした表情で熱っぽく語る様子に引き込まれる。
その中で特に大きな成功を収めたメタリカに関しては、現メンバー4人が全員出演しており、“メタリカ成長物語”としても鑑賞できる貴重な証言ばかりだ。
そして、ベイエリア・スラッシュの空気を体現していた偉大なるベーシスト、故クリフ・バートンの凄さを腹の底から噛み締めた。
映画は一度観れば十分という性格だが、これは何度観ても心を激しく揺さぶられる。

Anchang
(SEX MACHINEGUNS)

ベイエリア・スラッシュメタルは僕の音楽人生を完全に支配している(笑)
憧れでもある。
このドキュメントは、スラッシュメタルを命懸けで演奏する仲間たちがたくさんいて、
それを命懸けで応援する仲間たちがたくさんいて、一つのシーンがベイエリアに存在するという物語からスタートする。
メタルマニアからすれば羨ましい世界であるが、ろくなものではない(笑)
いや、めちゃくちゃである。
真面目な日本のスラッシュメタラーこそ見るべき作品なのではないだろうか?
破天荒な人生を送ってみたいが、出来ない人こそ見てほしい!
本来メタルはめちゃくちゃな世界感なのだ!だからこそ憧れる!!

iKA
(Dos Quatro, NEMOPHILA<Support>)

神々の口から語られる、彼らが若かりし時代にベイエリアで起きていたぶっ飛んだエピソード
どんな環境でどんな人達に囲まれてあんなシーンが生まれ、最高のバンド達が出来上がったのか
そして彼らの固い友情 彼らの生き様には心からの憧れと尊敬しかありません。
私は何故スラッシュ・メタルにこんなにも魅了され、こんなにも最高だと感じるのか…
この映画を見て、ものすごく明確にわかった気がして、ものすごく納得しました。

私はアツくて狂っていてバカで自由でものすごく純粋で真っ直ぐな「スラッシュ・メタル」が大好きでたまらないんだ!!!!

伊藤政則
(音楽評論家/DJ)

ヘヴィ・メタルが化学反応を起こし、加速度的に細胞分裂を生み出した時、このスラッシュ・メタルは誕生した。
結果、シーンは拡大して、多くのファンを呑み込んでいった。

大谷慎吾
(UNITED)

Thrash Metal is My Life !

奥野高久
(音楽ライター)

ヘヴィ・メタル史上最大の「激震地」であるサンフランシスコ=ベイエリアのスラッシュ・メタル・シーン黎明期を克明に捉えたドキュメンタリー。METALLICA、EXODUS、TESTAMENT、FORBIDDEN、POSSESSED、VIO-LENCE、DEATH ANGELといった一連のバンド群は各々独自のサウンドを指向していたが、80年代初頭における「メタル激烈化」という共通項の下、あたかも一蓮托生の如く共闘、言わば「運動体」として機能することになったベイエリア・スラッシュは世界中のメタル革命の同志達にただならぬ影響と刺激を及ぼすことになった。その時、その場にいたかった…。

Onji
(MELT4)

破壊衝動を持った行き場のない男たちが、同じ釜の飯を食い、同じ屋根の下で寝泊まりする。
そんな環境で生まれた化学反応こそ、スラッシュメタルというシーンだったんだと思う。
この作品を観て、中高生の頃、男子校の寮生活で過ごしていた自分自身を重ね合わせてしまった。
その感覚は、今こうして自分がMELT4というスラッシュメタルバンドをやっていることにも繋がっている気がする。
スラッシュメタルは永久に不滅だ。
自分のようにその熱狂をリアルタイムで体験できなかった今の10代〜30代にも、きっと突き刺さる作品だと思う。

冠徹弥
(THE冠)

まさかベイエリアスラッシュに焦点を当てた映画ができるとは!
今やメタルレジェンド達がまだ無名バンドだった頃の友情やライバル関係、知られざる貴重な青春時代を話してくれている。
元々L.Aメタル好きだった俺自身も80年代後期からより早く激しく硬派な音を求める様になりベイエリアスラッシュにどっぷりハマったので、レジェンド達の証言の数々に胸が熱くなったよ。
そして今、この映画に影響されてゴリゴリのベイエリアスラッシュのような曲を作ろうとしている。

KIYO
(SILVERBACK)

只のノスタルジーではなく、教訓やヒントが垣間見える作品。
ある一定の質量がある部分を押し上げるのか。はたまたある熱の有る一部分が質量を集めるのか。
一時代を築いたムーブメントは如何にして成ったのかと云う事の考察への助けになるドキュメンタリー。
当時の時系列や人間関係、それをサポートする人々。など、この作品を見ないと分からない事が多く、単にいちファンとしても大いに楽しめる。

好きだと云う気持ちの集まりが一つの時代を作るのかもしれない。

畔柳ユキ
(カメラマン)

80年代にメタル雑誌の編集部にいた自分はNYを中心とした東海岸のハード・コアやパンク、そこから付随して生まれたスラッシュメタルが大好きで行きたい場所はCBGBやL’AMOUR。そんな頃ベイエリアの新悦が次々と登場し音の激しさも象徴的で耳は一気にベイエリアに持っていかれた。ライヴは未体験だったからあんなにアグレッシブなパフォーマンスが繰り広げられていたことをこの作品で初めて知った。見られる映像や語られる歴史は本当に貴重で奇跡。流血騒ぎを楽しそうに語るまるで10代みたいな表情のカークやジェームス、チャック・ビリーらの笑顔や輝きが最高。当時、バンドとファンのコミュニティとして、このシーンがどれだけ強い絆で成り立っていたかが、シビレるほど伝わってくる。

小杉“GEESS”茂
(ハウリング・ブル代表取締役、元DEMENTIA)

80年代、童貞を捨てるのに必死だったあの頃、MOTÖRHEAD、VENOM、G.B.H.、EXPLOITED、DISCHARGE、メタルだろうがハードコアだろうが....より速くて過激な音を求めてた。俺たちのハートを鷲掴みしたのがMETALLICA、SLAYER、EXODUSといったTHRASH METALだった! あの頃の感動と興奮がこの映画で蘇る!

齋藤 靖
(diskunion, BxTxHx RECORDS)

80年代半ば、まだ高校生だった自分が、ジャケに殺られて手にした『Kill'Em All』。
そこからのめり込んだ激しい音楽。。。後追いで積み上げたベイエリアの“知識”が、プレイヤー、レーベル、レコード・ショップ、イベンター、マニア…すべての当事者たちによって“リアル”に語られる。「そういえばここ日本でも同じようなことが起ってたじゃないか」と、妙に人間味と親近感を感じるドキュメンタリー作品だ。

さとつ
(ENDALL, 渋谷メタル会)

この映画を見たらきっとスラッシュ・メタル・バンドを始めたくなるはず!
当時のベイエリア・スラッシュシーンがどれだけ狂っていて、強い絆で結ばれた唯一無二のアンダーグラウンドシーンだったのかがよくわかります。
あの頃、世界中のメタルヘッズがベイエリア・シーンに憧れたんだろうな。
個人的にグッとくるのが、今や世界一のヘヴィメタルバンドであるMETALLICAも、このシーン出身だということ。当時のシーンの仲間も、METALLICAがどんどんビッグになっていくのを、きっと誇らしく、嬉しく思っていたんだろうなぁ。

シギー
(西横浜エルプエンテ)

血が煮えくりまくる作品!
高校時代ベイエリアスラッシュにやられ1990年初頭サンフランシスコ大学へ留学するも
スラッシュ四天王は全米、全世界のバンドとなりローカルシーンは衰退
閉店した名ライブハウスを外から眺めていました。
この作品はその前憧れた創成期のドキュメント
オールドファンは涙するし、このスラッシュメタル後のベイエリアはパワーバイオレンスというシーンが生まれ、いまだ日本の若者達にも多大なる影響を与えている。
だから特に若者達に観てもらいたい

俺達が憧れたシーンがどれだけクレイジーで刺激的だったか!

take-shit
(cocobat)

この映画を見て、自分の淡い十代を思い出した。
スラッシュバンドのレコードの中に入っているインサートの紙裏のメンバーが着ているシャツの柄やサンクスクレジットを隅々チェックしていた日々。
で、高校卒業し、憧れのアメリカ(ロスアンゼルス・サンフランシスコ)にとりあえず行ってみた(1986年)
当然、ハリウッド周辺のレコード屋を巡って、さらにサンフランシスコの聖地Record Vaultに行ってみて驚いたし、感動した。
この店発祥の同人誌Metal Maniaのバックナンバーを買い漁り、沢山アンダーグラウンドのバンドのデモテープを買い漁り、あとは、 RAVENのLive at the InfernoのシャツやHAWKWINDのSpace Ritualの特大ポスターを買ったなぁ。
MERCIFUL FATEが店内でサイン会やった後らしく彼らのサインが店内に貼ってあったのも、今思い出した。
Record VaultはSLAYERの(記憶が曖昧だけど、、Hell Awaitsかなぁ)の中ジャケの写真でTom Arayaがこの店のシャツ着ていて、ここには絶対に行かないといけないと店だ!誓っていたっけ。
自分でこの文章書いていて驚くのが、今から40年も前の事なのに、意外と鮮明に覚えているもんだなぁという事。
で、肝心なこの映画「Murder in the front Row」についてだけれども、、、、今から44〜5、6年前のスラッシュメタルのコミュティがベイエリア(サンフランシスコ)でどの様に形成されていったのか?という歴史の断片を中の人の事細かい証言と当時のスナップ写真で追う、というもの。
EXODUSの「Bornded by Blood」やMetallicaの「Kill’em All」は人生のバイブルだ!という人にとって は、必見のドキュメンタリー作品。

武田砂鉄
(ライター/ラジオパーソナリティー)

ヘヴィメタルという生命体がこうして生き長らえているのは、Seek and Destroy、
探し求めてぶっ壊す哲学を生んだスラッシュメタルのおかげだ。
本作品に出てくる全員に頭を垂れっぱなし。
首が痛くなる。

丹下眞也
(OUTRAGE)

ベイエリア悪ガキクッキング
①MOTÖRHEAD、でしっかり出汁を取り、RAVEN、TANK、VENOMなどのNWOBHMをグツグツと煮込む。
②しばらくしてからDISCHARGE、RAMONESなどのパンクも投入。
③隠し味にはMERCYFUL FATEを。
みんなが大好きなEXODUSとMETALLICAの出来上がり。最高です!!

テルライザー
(RUSHING AGE, ex-SACRIFICE)

Posers must Die!!!!!!!!!
SLAYERがSLAYTEAMに襲撃された?!!!
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THRASH METAL
直訳「引っぱたきメタル」。甘美な響きである......

時は1980年、SFはベイエリア地区のボアダムが産み落としたその新たなる逸脱の音楽は、
血と暴力と友情、愛、そして尋常ならざるHEAVY METALへの熱狂によって育まれた。
やがてそれは世界を席巻し、燃え盛るFIGHT FIREが時代を超えて絶えず受け継がれ、
2026年現在、その初期衝動のドキュメントは余りにも大いなる意味を持って遂に公開されるに至ったのだ。
"生ける伝説"達の数々の証言によって、あの時代、あの場所で一体何が巻き起こっていたのか、
ありのままの実態が克明に、時に赤裸々なまでに全世界のメタルマニアックス達へと明かされる。
さあ、「引っぱたきメタル」の歴史の発端へと触れて然るべきHEAVY METALへの純粋さを、
諸君は未だどれ程持ち合わせているだろうか?

もう一度言う。
Posers must Die!!!!!!!!!
パッチGジャン、弾丸ベルト着用での鑑賞を推奨する。

西山 瞳
(ジャズピアニスト)

ベイエリア・スラッシュ誕生の熱量とカオスを伝えてくれる92分、全メタルファン必見の貴重な歴史資料です。METALLICA、EXODUSの面々が当時を振り返り、その黎明期の躍動に触れることができて嬉しい。90年代メタラーの私にとって、80年代スラッシュメタルの聴き方に分厚い背景を与えてくれる映画です。

萩 智洋
(MANIPULATED SLAVES, SABBAT)

インターネットもスマートフォンも存在しなかった時代に、口コミやライブ、テープ・トレードやファンジンがいかにしてこのムーブメントを世界へ広げていったのか?
その過程を紐解いていくストーリーは、当時を体験した者にとっても非常に興味深い。
無軌道で大好きな音楽のみを信じて、時には馬鹿やって踠く若者達を描いた本作。
懐かしくも思い出深い青春物語。

浜島浩輝
(OUTBREAK RIOT)

"伝説"というのは大概が尾ひれがつき誇張されて語られがちだが、これを観たら、その数々の"伝説"が真実だったと思い知らされる事になる。
ビートルズが音楽界に革命をもたらし星の数ほどのギター少年が増えたらしいが、俺にとってのビートルズはここに出てくる数々のベイエリアスラッシュメタルのバンド達である。
圧倒的な熱量を持ってシーンを作り上げた彼らの軌跡は今なお色褪せる事無く輝き続けている。
ポーザーお断り!地獄の底まで首を振れ!覚悟しろ!
…ただ、当時のEXODUSとは絶対に友達になりたくないな笑

HiRo
(ROSEROSE)

80年代の俺は、パンク、ハードコア、スケートロックにどっぷり浸かっていたから、正直この映画に現れるバンド達の殆どは俺のアンテナに引っ掛かる事がなかった。
でもANTHRAXは日本デビューする前に聴く事が出来て、ライブにも遊びに行ったよ。
着席しているメタルのコ達の椅子の背もたれを踏み飛ばしてステージで暴れたら、セキュリティーが飛んできて止めたんだ。それをアンスラックスのメンバーが「何故止めるんだ!」と!…もうね、惚れ直したよ!
そして自分達がヨーロッパツアーを成し遂げてから、俺のスタイルは少しづつ変化していった。
それは音楽性やファッションにも影響を及ぼした。後に自分が髪を伸ばすなんて思いもしなかったw この辺りがこの作品と自分がリンクするかもね。今となってはようやくこの映画の出演陣に対するリスペクトを感じています。

Hatori
(CASBAH)

1980年代初頭。
CASBAHのオリジナル・ギタリスト、圓川の家の2階は、いつも俺たちのたまり場だった。
昼間っから誰かが酒を持ってきて、みんなで飲んで、酔っ払って、ステレオからうるせえ音楽を爆音で流す。そこら辺に転がっているギターを誰かが勝手に手に取って、流れている曲に合わせてかき鳴らし始める。エアドラムを始める奴もいれば、曲に合わせて雄叫びを上げる奴もいる。
めちゃくちゃだった(笑)。
でも『Murder in the Front Row』に出てくる“Metallica House”を観て、
「ああ、これじゃん!」って思った。
俺たちも、ここ日本で同じようなことをやっていたんだ。
当時、その部屋でよく鳴っていたのがVENOMの『Black Metal』とMETALLICAの『Kill ’Em All』だった。ちょうど俺たちがオリジナル曲を書き始めた頃で、この2枚から受けた影響は本当にデカかった。
もちろんVENOMもMETALLICAもコピーした。スタジオに入って、ただただ速く、激しく演奏した。
そして俺たちは思った。
「もっと速く!もっとアグレッシブに!」
“Death to Posers!”
とにかく何処のどいつよりも速く、激しい音楽をやる。
今思えば、あの頃の俺たちのそんなバカみたいな衝動(笑)が、CASBAHを生んだんだと思う。
『Murder in the Front Row』は、ただのBay Area Thrash Metalの歴史を追ったドキュメンタリーじゃない。
当時の貴重な映像と、そこにいた奴らの生々しい証言を通して、俺たちがどんな音楽に影響され、何に興奮して、どうやって自分たちの音を作っていったのか――自分自身の音楽の原点まで一気に連れ戻してくれる映画だ。
40年以上経った今、この映画を観ながら、あの圓川の家の2階で酒を飲んで、爆音のレコードを聴いて、ギターをかき鳴らしていた頃の自分たちを思い出した。
Bay Areaで起きていたことと、俺たちが日本でやっていたこと。
場所は違っても、同じ時代に、同じような奴らが、同じように音楽に狂っていたんだな。
そう思うと、なんだかたまらなく嬉しくなった。
Death to Posers!
Thrash Metal最高だぜ!!

フジタMr.CBGBタカシ
(DOOM)

1980年代を駆け抜けた、ベイエリアのスラッシュ・バンドのドキュメンタリー映画…
自分と同じ世代、そして日本でも同じようにスラッシュ・バンドが血気盛んな活動を始めた時期。
なので、懐かしさと親近感を感じる作品。
1986年黄金期から40年…スラッシュメタル四天王、そして第2~第3世代のバンドの生い立ち。
バンド名は違えど同志、そして仲間…Respect! Poserなんて言葉…忘れかけてた。
このドキュメンタリーに登場するバンド同様、自分やDOOMにも同じ志、Respect!し合える仲間がいて今もなお活動できている。
これは世界共通なんだ…有り難う。そしてこのドキュメンタリーに「有り難う!」
最後に… EXODUSのバラード聴いてみたい

別府“Veppy”伸朗
(音楽ライター, DJ)

とにかく夢中になってスラッシュ・メタルを追いかけていた20代。
「ベイエリア・スラッシュ」という言葉は神の啓示にも思え、ベイエリアを聖地と捉えていた。憧れであった。
世界的に拡大していったスラッシュ・メタルの中心はこのサンフランシスコのベイエリアであったといっても過言ではないだろう。
彼の地で当事者たちがどんな音楽に影響を受け、どうやってシーンを形成して成長していったのか貴重で生々しい証言と映像がとにかく素晴らしい。
どれもこれもに興奮するし見逃す瞬間などあるはずもない。私にとっては青春時代の答え合わせとも言える映画だ。
嗚呼、もし願いが叶うなら80年代のベイエリアで毎晩の様に「RUTHIE'S INN」に行って毎晩の様にビールとスラッシュ・メタル三昧の日々を送りたい。

マーティ・フリードマン
(元MEGADETH)

カークの涙、あれは純粋でリアルな気持ち。
うん、絶対にそうだよ。
⾳楽に対してのキリがないほどの情熱と、仲間との絆。
あの時代を振り返ったときの感情は本物なんだよ!

益子寺かおり
(ベッド・イン)

「俺はこれが好きだ!」というピュアな熱量とDIY精神こそが、世界を変える!
泥臭くてもいい。少年漫画のように、仲間たちと高みを目指せ!
これだからスラッシュ・メタルの熱血パワーは最高なんだ!!

MIKI’MOSH’
(ROCK STAKK RECORDS,
TRUE THRASH FEST主催)

国内では誕生当初はほぼすべてのメジャー・メディアからそっぽを向かれていた音楽。
「もっと攻撃的に!もっと速く!!」
その魔力に憑りつかれた者全てへのリスペクトと、他ジャンルにはないコミュニティー自体の深いつながりを感じ取ることが出来、TTF他、自身の活動へのパッションを再び燃え上がらせてくれる珠玉の映像作品!
“スラッシュ・メタル好き!”でほんまに良かった!!

水谷暁人
(3LA LongLegsLongArms Records,
Otonashi Records)

永遠のメタルヘッズたちが永遠にメタルの話しているの最高!!
まさに“俺たちの”ベイエリア・スラッシュ物語そのもので、そこに刻まれているのは音だけじゃなくて、それぞれの人生。面白すぎる。
強烈な個性を持った登場人物たち、その意志を受け継いだヘッズ達によってこの文化が今も、これからも生き続けていくんだね。

ミツル
(Crystal Lake)

ベイエリアスラッシュメタルシーンを創り上げた当事者達(METALLICA、EXODUS etc)によって語られる生々しくて甘酸っぱいエピソードの数々。
METALLICAがツアー中にEXODUSと文通!?なんだそれ!!?ヤバすぎるでしょう!
この映画は、同じ音楽を愛する者同士の初期衝動と強い絆が創り上げたメタルシーンの話。
まさしくBonded By Blood !
理屈じゃねぇんだよ!!
あー、ベイエリアスラッシュメタル最高!!!

Miho
(Zilqy)

ベイエリア・スラッシュが生まれ育っていった時代を、そこにいた人々の生の声で辿ることのできる映画。速さと激しさを求める純粋な衝動と、その音楽に熱狂する若者たちが、ひとつの音楽シーンと文化を形作っていく。
私がリスペクトする彼らが何を聴き、誰に憧れ、何を受け継いできたのか。
その背景を知るほどに、自分が大きな影響を受けてきた音楽の源流が鮮明になり、スラッシュ・メタルへの敬意と愛着がさらに深まった。

モリタ
(Crucial Section)

80年代、過激な方向に進む音楽の思考とその熱量、LAメタルやハードロックが華々しい時代にbayareaでは裏のムーブメントが進んでいたという事実が興味深い。
当時を知る世代が懐かしみながら鑑賞するのも良いが、激しく早い音楽が好きな人ならどの世代でも楽しめる作品だ。
これはbayarea thrashの成り立ちを紐解く歴史的な価値のある映画でもあるが、歌って踊りたくなるbayarea flashdance movieと言いたい!

YOSHINUMA
(Existence Without Cause)

中高生の頃、ベイエリアがなぜ特別なのか理解していなかった。
この映画で30数年ぶりにようやく理解が出来た。当事者達の貴重な証言はどれも生々しく、否が応でもあの熱気が再現される。全てが偶然だったのか必然だったのかわからないけど、彼の地においてカーク・ハメットという少年が事を起こさなければ、今の世の中は全く違うものになっていたというお話。決して大袈裟な表現でなく文字通り、世界を変えてしまった。

RYOTO
(HELL FREEZES OVER)

レビューを書く前に一言… 「Posers Must Die!!」

流血、狂乱、爆音。
血生臭く、狂騒に満ちたベイエリアの歴史。
だが、そこにあったのはメタルを本気で愛する若者たちの純粋な情熱と、
新しい音楽「スラッシュ・メタル」だった。
華やかなLAメタルとは対照的な、泥臭い血の結束。
今では伝説となったスラッシュの始祖たちが、若き日の現実離れした日常を惜しげもなく語る。
コンプライアンスなんて関係なし。
当時生まれてすらいなかった俺に、あの時代の空気を吸わせてくれる作品だ。

mist
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天才か、エゴイストか。“デス・メタルの父”と呼ばれた男の孤独な物語。ひとりの天才が作り上げた異形のヘヴィ・メタルは、そのバンド名から「デス・メタル」と呼ばれるようになった。

スラッシュ・メタルから派生、まさに死をひとつのテーマにその暴力性を高めた最も過激な音楽「デス・メタル」。その言葉を耳にしたことはあっても、その起源を知っている人はどれくらいいるだろうか。その名がそのままジャンル名になった、音楽史上最も稀有な存在ともいえるバンド、DEATH。そこに疑念を挟み込む余地はない。なぜならバンド名がDEATHだからだ!(ちなみにデス・メタルをさらに先鋭化させた北欧ブラック・メタル界隈では商業主義に走ったりセルアウトしたバンドや作品を揶揄する言葉として「ライフ・メタル」という言葉が使われた。ここまでストレートに、かつ真剣にこの言葉が使われたことはにわかには信じがたいが、そんな事象もすべてDEATHが生まれたからと言える)

『デス・バイ・メタル〜デス・メタルを作った男〜』は、1983年フロリダで結成されたバンドDEATHを率いたひとりの男、チャック・シュルディナーの生涯を描いたドキュメンタリー映画だ。デス・ボイスと重低音、複雑な高速リフなど激しさの極限に到達したサウンドで知られる「デス・メタル」という言葉から連想されるイメージとは裏腹に、彼は驚くほど繊細で、音楽に対して誠実だった。より良い曲を作るためなら、たとえ長年の仲間であっても容赦なくメンバーを入れ替える。その冷徹なまでの完璧主義は、時に「非情」と呼ばれもしたが、それこそが妥協のない音楽的進化を可能にした原動力でもあった。本作は、テープ・トレードを通じて音楽を分かち合っていた青春時代から始まり、バンドの結成、幾多のメンバー交代、そして音楽性の絶えざる進化を経て、やがて彼の身体を蝕む病魔との闘いへとたどり着く。34歳という若さで世を去るその最期まで、彼は音楽を作ることをやめなかった。病床から電話越しに新曲を聴かせ、遠く離れた仲間たちと涙を分かち合ったことも。暴力的なジャンルのイメージからは想像もできない、ひとりの人間の静かな強さを映し出す。自分の信じる音楽を貫き、変化を恐れず、時に孤独になりながらも前進し続けた男。本作は、そんな彼の生き様を、共に音楽を作ってきた仲間たちの証言を通して丁寧に映し出すドキュメンタリーである。

DEATH
METALLICA
METALLICA

バンド名がそのままジャンル名になった、アメリカを代表するデス・メタル・バンド。
1983年にフロリダ州オーランドでチャック・シュルディナー(g/vo)を中心に結成。スラッシュ・メタルをルーツとしながら、特徴的なデス・ボイス、アグレッションと、相反する知的でプログレッシヴな展開は真のミュージシャンシップに溢れ、度重なるメンバーチェンジと音楽的進化を遂げながら7枚のスタジオ・アルバムを残した。だが不幸にも、2001年にチャックが34歳の若さで死去。彼がこの世を去ってから四半世紀。その早すぎた異形の音楽性は、今後さらに評価・注目されることになるだろう。

●出演:チャック・シュルディナー(アーカイブ映像)、スティーヴ・ディジョルジオ、ジーン・ホグラン、リック・ロズ、ジェーン・シュルディナー、ベサン・シュルディナー
●監督・脚本:フェリペ・ベラルカサル ●製作:エリック・グリーフ、フェリペ・ベラルカサル 2016年|カナダ|107分|カラー|フルHD|ステレオ|原題:DEATH BY METAL|字幕翻訳:堀上 香│配給:キングレコード
©2016 Table14, Inc. All Rights Reserved.

COMMENT

アイキッド
(ザ・リーサルウェポンズ プロデューサー)

男としてこの世に生まれし者は、すべからくチャック・シュルディナーのような生き様を渇望すべし。カッコだけの偽物はいらない。太く短く、重く疾く、己の内なる魂を燃やし尽くせ!…と、思わず言いたくなるような珠玉のメタルドキュメンタリー。表現者としての苦悩、組織運営の難しさ、移りゆく時代の流れ。人生に必要な全てがこの映画に詰まっている。メタルヘッズはもちろん、普段メタルを聴かない人達にもぜひ色眼鏡を外して観てほしい。

大熊高明
(NECROPHILE)

直球過ぎるそのバンドを初めて知り音を聴いたのは、当時中学2年の1985年。
すでにアンダーグラウンドの世界を垣間見始めていた先輩が、前年にDEATHがフロリダで演じたライブのテープを入手してダビングしてくれたのだ。
まだデス・メタルというジャンルもなく、情報も乏しい時代に、何本ものダビングを経てザラザラに響くその音はあまりにも禍々しく狂暴だった。虜になった自分は、映画に出てくるChuck少年も没入したテープトレーディングやファンジンの世界に吸い込まれ、バンドも始めてデモテープも作って・・美しいはずの青春時代は全てここで過ごすことになった。ネットなど存在しない時代、狂暴な音への愛を通じてガキンチョたちが国境も越えて結びつく熱さ、その先駆者であり、枠を作ってその中に安住することなく走り抜けていったChuckの凄みがこの映画には溢れている。

大越よしはる
(フリーライター)

デス・メタルの始祖の一人として(でもDEATHなんてまんま過ぎるバンド名の一方で、実際にはいわゆるデス声=グロウルはそれほどでもなかったのが不思議)、有り余る才能と超面倒くさいパーソナリティ(苦笑)の狭間で七転八倒(?)し続けつつ、その後のメロデスやプログレッシヴ・デス・メタルにもつながる道を示しながら、たったの34歳(!)で逝ったチャック・シュルディナーのあれやこれやを十全に知ることが出来る1本。すべてのエクストリーム・メタル好きは必見の107分、超お勧めです。

Jun Kawai
(音楽ライター)

デス・メタルという音楽に対する考え方を変えたDEATH。
その創設者であるチャック・シュルディナーのミュージシャンとしての素顔を知ることができる貴重なドキュメンタリーだ。
デモ・カセットを制作していたデビュー前の様子から、アルバム制作ごとに行なわれメンバー・チェンジの理由、幾度となく中止になったツアーの真相など、34歳で他界する直前の様子まで、様々な関係者によって語られる彼の姿は実にリアルで興味深い。

川嶋未来
(SIGH)

デス・メタルとテクニカル・デス・メタルという2つのジャンルを作り上げ、その後のエクストリーム・メタルの流れを一変させたチャック・シュルディナーが、稀代の天才であったことは疑いない。一方で、才能がありすぎるが故の苦悩も少なくなかったことも事実だろう。高い理想についてこられないバンド・メンバーとの軋轢。他のバンドと一緒くたにされ、デス・メタルに括られるフラストレーション。そして一般的なデス・メタルのイメージとのギャップ。本映画は、天才チャックだけでなく、人間チャックの側面も見事に描いている。シンプルに音楽映画としても面白いが、改めて人生というものも考えさせられるなあ。

KOJI KUNO
(CRUCIFIXION)

“Legion Of Doom” この曲こそが当時13歳であった僕の運命を変えることになるCHUCKとの出会い。MANTAS(DEATHの前身バンド)デモに収録されたこの1曲を聴いた時の落雷が落ちたような衝撃は本当に今でも鮮明に覚えている。その日を境にテープトレーディングというカルチャーにのめり込み、高校時代には彼が育った聖地フロリダへ移住した。
僕らが恵まれた時代を生きられた誇りは、インターネット、YouTubeがない時代に「酷い音質のカセットテープからの極上の初期衝動!」をリアルタイムで共有できたこと。ファンジンのコピー写真を手掛かりに、とんでもないワクワクを想像しながらDEATHの音楽を聴けたことが最高の贅沢であった。CHUCKの生き様は間違いなく、僕だけでなくとんでもない数の世界中のメタルキッズたちの人生を変える影響を与えたことは間違いない。Thank you CHUCK!

Sally
(Lonesome_Blue, LOC)

「デス・メタル」と聞いて、何を連想するか。
「暴力性」や「残虐性」などを思い浮かべる方が大半だろう。
本作はそんな既存概念に囚われず、常にイノベーションを起こし続けたデス・メタル界のレジェンド、チャック・シュルディナーの人生を追った作品だ。
多くの人間が既存概念を「正」と捉えて疑おうとしないし、疑う術を持ち合わせていない。私も決して例外とはいえない。そんな世界で新しい概念を形にして発信すれば、十中八九批判され、理解もされず大きな孤独を味わうことになるだろう。
しかし、そんな事態を恐れずに追究、発信しつづけ、己の弱点とも向き合いながら変化し続けてくれた先駆者と、そしてそんな彼らを認め、陰で支え続けた先人たちがいてくれたからこそ、今ある文化や概念を私たちが享受し、さらに深めていけるのだなと本作を観て感じた。
本作は、単なる「スーパースターたちの泥臭いリアルが垣間見れるドキュメンタリー」にとどまらず、音楽(文化)に対する考え方についても熟慮させられる、非常に奥深い一本となっている。ぜひ、全てのメタルファンにご覧いただきたい。

Jero
(ABIGAIL, MEDVED)

熱しやすく冷めやすい、飽きっぽくも何事も一切の妥協を許さない完璧主義…
稀代の鬼才、チャック・シュルディナーと言う男の生き様が映画の冒頭から最後まで彼の人生の全てが込められたこのドキュメンタリーは、おごがましくも音楽を創り出す立場にある者ならば、生半可な覚悟では観てはならない。観た者はその凄まじい内容に息を呑むだろう。
文字通り、死の直前まで一切の妥協を周りにも自らにも許さずに命を削りながら生き抜いた証がここにあるからだ。
この映像は単なる記録ではなく、音楽を生み出す立場にある己の甘さを恥じると同時に、チャックが死して長い年月が経った今でも、我々に大いなる刺激を与え奮起させてくれる。
バンド名をMANTASからDEATHへと変化させた瞬間から、チャックが音楽で殉死する運命が決まっていたのかも知れない。それは神のみぞが知るであろう… チャックに最大のリスペクトを。

SYU
(GALNERYUS, ANIMETAL)

デス・メタルという音楽は、僕の中では「魂の内なる叫び」を音楽に変換したもの、と捉えてこれまで愛して聴き続けてきました。ボーカルの叫びの表現の後ろで、時に切ないメロディーがあったり、荘厳な音世界が広がっていたり、凶悪なリフが鳴っていたり。本当に多種多様ですよね。僕がそんな中でイイ!!と思う瞬間は、叫びと歌詞と、その時のバッキングの感情的な部分が完全に自分とマッチした時です。
今回このドキュメンタリーを見させて頂いて、改めてメタルという音楽がどこまでも深い事、そしてチャックの溢れる才能、妥協のない、時に無慈悲とも思える大胆な決断力、奔放と感じるけど愛される人間性、それら全てが音楽的だと感じました。音楽はそもそも自由でなければならないし、ストレスを抱えてやりたくない事をやるようなものであってはならない、そんな簡単な事をいつしか出来なくなっている人も意外と多くいるのではないでしょうか。音楽の本質的な部分を改めて思い出させてくれる、素晴らしい内容でした。
そうだ!自由に、そして奔放に、自分の目指す音楽を命ある限り妥協なく求め続けていくのだ!!

住田雄介
(DEFILED)

デス・メタルのレジェンド、Evil Chuckことチャック・シュルディナーの軌跡を追った傑作。ジャンルのオリジネーターとしてその枠に囚われずに進化前進した姿勢には感銘必至。彼の残した不朽の名作たちの誕生のリアルなバックストーリー。家族のサポート、ツアー途中離脱、メンバーや関係者との波瀾万丈な人間ドラマ、そして闘病。彼は自らの創作にはとにかく純粋で真っ直ぐだった。全バンドマン必見、いや全メタル・ファン必見の一本だろう。

高畑治央
(兀突骨)

Death Metalを生み出し、瞬く間に進化させた偉大なバンドDEATHの創設者チャック・シュルディナー。
彼の自由な音楽への挑戦とそれを支えた凄腕のミュージシャン達のリアル過ぎる、そして熱いMetal感動作に出逢えて、俺はとても感銘を受けた。Death Metalが好きで良かった。そしてこれからもDeath Metalをプレイし続けようと胸に誓った。
DEATHが好きな人は勿論、Death Metalが好きな人、そしてこれからDeath Metalを好きになる人に俺この映画を強くおすすめしたい。

TAKAHO
(Unholy Grave, Salvaasion)

当時、パワーとスピードを追い求め、マイナーな輸入盤を買い漁っていた私が1つの音源に出会い衝撃を受けた。
それがDEATHの'INFERNAL DEATH' Demoだった。
DEATHはBlast Beatを取り入れたDemoも残しており、初期Grindcoreバンドへの影響も絶大だ。
DEATHを知らなくても十分に楽しめる貴重なエピソードが満載。
Extreme Music Fanを自認する貴方へ。

Takeshi
(Boris)

DEATHを初めて聴いたのは1990年。ちょうどその年にリリースされた『Spiritual Healing』を知り合いから勧められたのだった。
正直初めはピンと来なかったが、遡って『Scream Bloody Gore』から順に聴いていくと、
バンドとサウンドの進化を重ねたこのアルバムの良さが理解できた。
その後もDeathは目まぐるしい進化を遂げていくわけだが、好みの傾向から離れていってしまったため『Human』以降は聴くことはなかった。
今回『デス・バイ・メタル』で久しぶりにDEATHに触れ、彼らがアーティストとして何を考え何を成そうとしていたのかを初めて知る。
「誰かの理想の形に合わせる必要はなく、“こうあるべき” というバンドにしなくていい」という言葉は、今自分自身がやっている表現にシンパシーを伴って響いてくる。
ジャンル抜きであらゆる音楽ファンに観てほしい。

武田砂鉄
(ライター/ラジオパーソナリティー)

チャックが重ねた実践が、現代のヘヴィメタルの多様な枝葉の支えになっている。
革命者は、どんな時代も再発見を待っている。DEATHの音楽がそれだ。

Takashi Tanaka
(ANATOMIA, TRANSGRESSOR, NECROPHILE)

DEATHのファーストアルバム『Scream Bloody Gore』を初めて聴いたときのあの衝撃を改めて思い出しました。激しく、怒りを主に表現したスラッシュメタルとは異なり、ホラー的要素を持つ、重く暗いデスメタルがどのように生まれ、DEATHの存在によってどう進化していったのかを、貴重な映像資料と関係者へのインタビューを通して克明に描き出しています。Chuckのデスメタル人生とバンドDEATHはもちろん、デスメタル史を知るには欠かせないドキュメンタリー作品です。

田村
"BLOOD FIRE DEATH”
直昭
(ブラックメタル・マスター)

1984年のMANTASのデモ『Death by Metal』、1985年のポール・スペックマンによるMASTERの未発表1stアルバム(2003年に『Unreleased 1985 Album』としてリリースされた)の2作はデス・メタルのベースを作り上げたと言える。さらにチャックはプログレッシヴかつインテレクチャルな手法でデス・メタルの可能性を革新的に広げた。
この偉大な功績は彼のトラブルを起こしながらも妥協を一切を許さない強い信念、そしてこの世を去る寸前まで止めることがなかった飽くなき音楽への追求に裏打ちされたものだった。
このドキュメンタリーはチャック・シュルディナーの人間性をえぐり出すことでそれを証明している。

中尊寺まい
(ベッド•イン)

ほとんどビョーキの異端者譚。
その孤独と執念こそ、最高に“きクぜ!”

DJ汚爺おズボン
aka Jun Kokubo
(DEATHRASH MAYHEM zine,
MESSIAH DEATH)

当時高校2年生だった1985年秋のある日、新宿のUKエジソンを出たその時に少年に声を掛けられた。
彼の口から飛び出した「テープトレーディング」「デモテープ」「ペンバンガーズ」…
どれも今まで聞いたこともない言葉の数々。
「これ、聴いてみてください。DEATHってアメリカのバンドのデモです。」
~彼から渡されたウォークマンのヘッドフォンでそれが再生された瞬間に自分が歩んできた音楽人生の全てがひっくり返された気がした。
「Death By Metal」カセットテープにはそう書かれていた。

Dr.Hatered
(Zombie Ritual)

「求められる姿ではなく 自分の意思に従った」
劇中で語られるチャックの生き方は、理想的なようでいて、ひどく孤独だ。
メンバーを次々に入れ替え、ツアーを途中で降り、でもツアーに戻りたいと言い、マネージャーにマスコミにメンバーに怒りまくる。
「大人の事情」を決然と拒否する子ども。
音楽でしか、社会とつながれなかった子ども。
彼の早世は、「大人」にならないために必要だったのかもしれない。
コアンギア!

等力 桂
(明日の叙景)

チャック・シュルディナーとはこんな人物だったのか!
自分が初めて買ったデスメタルのCD、Death 『Symbolic』を聴いたときの衝撃は今でも昨日のように思い出せる。バンド活動につきもののトラブルに巻き込まれながらも、後世に語り継がれるソリッドなビジョンを具現化しようと奮闘する様に思わず発破を掛けられた。最後に残るのは音楽だけ…ではあるのだけど、そんな音楽にも必ず人間ドラマが背景にある。

HIROTOMO
(HELL FREEZES OVER)

10代の頃から大ファンだったバンドDEATHを初めて聴いた頃には、すでに伝説的なバンドで、チャックはカリスマ的な存在だった。
本作『デス・バイ・メタル』では、当時のアンダーグラウンドシーンで頭角を現し、デスメタルというジャンルを確立したチャックの生涯を、多数の関係者や元バンドメンバーたちが振り返り、彼の生き様、不屈の精神、進化への追求、に焦点を当てている。
メタルヘッドなら必見の一作だ。

宮本哲行
(トゥルーパー・エンタテインメント)

1987年にチケットの整理券を早朝ピックアップに行った際、偶然知り合った青年に教えてもらったDEATH。
アンダーグラウンドな存在で、当時得られる情報の大半は知人からの口コミだったのですが、
それら断片的な情報を本作品で検証することが出来ました。
明確なヴィジョンを持ち、新たなアプローチを試しつつ、デス‥いや、ヘヴィ・メタルの無限の可能性を追求するチャックの姿に感銘。
彼が存在している現在のメタル・シーンを想う。

山﨑智之
(音楽ライター)

チャック・シュルディナーはデス・メタルに殉ずるのでなく、最後まで生きるために闘い、希望を抱いていた。
彼が去って四半世紀、デス・メタルが死のメタルでなく生への渇望であり続けることを、この映画は教えてくれる。

渡邊宏総
(Pale)

Death Metalというジャンルを確立し、自らその音楽性を前進させ、後続のバンドに多大な影響を与えた DEATH の Chuck Schuldiner。
激しいメンバーの入れ替わりや、付きまとう経済事情、レーベルとの軋轢、商業媒体との確執、そして迫り来る大病。しかし、当人にまつわる様々な出来事の中にありながらも、彼はひたすらに自身の音楽の新しい可能性を模索し続けた。
その礎は今も尚、輝きを放ち続けている。